福祉業界(身体障害編)

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問題多き福祉業界に失望~そして退職

再び失業者となった私はとりあえず次のアテもなく、いちおうハローワークには顔を出しましした。実は私から退職を申し出た事には理由があります。事務長が「私には人事権がある」と口にしていましたが、私と入れ替わるように2名が次々と退職していました。事あるごとに事務長がこの2名の事務処理に対する非協力的で不誠実な対応を口にしていました。本人たちとに何気ない会話からも私同様、何か事務長と確執があった事が想像できました。

先の2名の退職理由は自己都合でしたが、もし私が変に粘って事務長が解雇扱いにでもしたら設立わずか1年10名に満たない会社で私を含めて3名が退職する事となり、3人目は解雇となれば「何やってんだこの会社、問題あり?、ブラック?」となりかねません。私はこの会社(とくにグループホームの住人たち)にとても好感を持っており何とか発展してほしいと思っていましたから私がらみで不利益なことは避けたいと思っていました。なので退職に関して事務長が動く前にに私から先手を打ちました。

ちなみに半年ほど前、市内の大型書店で専務とバッタリ顔を合わし、事務長はもう居ないとの話を聞きました。実は未確認でしたがSNSの別ルートで辞めたらしい事は前々から気付いていました。

次のアテもないのでとりあえずハローワークで仕事探しをはじめました。今回は前回失業保険利用後の雇用保険加入日数が短いため失業保険の対象とならず収入のアテがありません。そんな中で求職者支援制度の案内が目に入り、指定の職業訓練を受けるにあたって10万円+諸経費が支給されるというもので、訓練期間が3か月から6ヶ月までの講習があり、その中で介護職員実務者研修(旧、介護ヘルパー1級)が目に入りました。

訓練期間は6ヶ月、訓練メニューの中でこれが一番実用的と思い、かつ前職でグループホームの住人との関わりで、障害者支援に強く興味を持ち、少しでも活かせそうだと思い受講する事を決めました。肝心の給付金も10万円+交通費1万数千円が受け取れる事がわかり、さらに労働金庫の特別低利貸し付けが1月あたり5万円借り入れできる事もわかり、何とかやって行けそうだったので申し込み手続きを開始しました。

6月の初め、説明会と簡単な筆記試験も終わり無事に入校日を迎えました。新たに一緒に学ぶ事になった仲間は11名、男性が私を含め2名、女性が9名でした。しかしこの中の20位の若い女性1名が1日で退学してしまい、結局10名(最後は9名)が新しい仲間となりました。授業は月曜から金曜まで、1時限60分、休憩10分を挟んで午前3時限、午後3時限、1日6時間の授業月1回のハローワーク来所日は休校となっていました。

とりあえずお金に余裕は無かったので毎日弁当持参し往復20キロを自転車通学しました。もちろん一人物ですから弁当は私の手作りです。ちなみ私自身も料理が好きですしにけっこう評判も良かったです。そんな穏やかな日々が続き、科目終了試験こそ少し大変でしたが今思えばとても楽しい日々でした。席が隣になった女性も同年代だった事もあり、色々話かけてくれて、私の話も良く聞いてくれる良き話相手になってくれて充実した毎日を過ごせました。

一緒に学ぶ事となった仲間のうち、家族や身内に(メンタル系)障害者を抱えていたり、本人がメンタルに問題を抱えている人も居ました。そんは状況を目にし、話を聞くと益々メンタルケア系の仕事に強い興味を持つようになりました。授業の中でも障害者に関する授業があり、大変興味深く参考となる事をたくさん勉強する事できました。この講習を受けて良かったと思いました。

講習期間も半分を過ぎると施設実習が入ってきて、私は有料老人ホームとデイサービスが併設された施設に実習へ行くが決まりました。施設実習と言っても原則として身体介護は無し、見学中心の実習、コミュニケーション中心の実習でした。実習で一番苦労したのはやはり認知症の方との会話、話題や言葉づかい応対には本当に苦労しました。実習は期間を開けて1週間ごとに前半と後半わかれており、何とか1回目は無事に終える事が出来ました。

1回目の施設実習から戻ると実技演習が始まりました。内容的なことはもうあまり覚えていないのですが毎日筋肉痛になった事。夏場だっただけに汗だくになった事だけは覚えています。そして2回目の施設実習が始まりました。

私は1回目と同じ施設でに実習となりました。実習内容も前回とほぼ同じで有料老人ホームの入居者も変わりありませんでしたが、デイサービスは毎日利用者が変わるため、名前が覚えきれず苦労しました。お名前を呼べないと声掛けが難しいからです。と言って声掛けする度に名前を聞くのも変ですし、利用者どうしの会話などを参考にしながら実習に取り組みました。

デイサービスでは私にとってちょっと事件がありました。私が最初に勤めた会社で大変お世話になって尊敬もしている社長と苗字が同じ利用者がいました。その苗字は珍しく社長の出身地は当別だったため、その方に話かけて出身地を伺ったところやはり当別出身、社長の名前を出したところ社長の弟さんだった事がわかりました。顔の雰囲気や声や話し方が似ていてまさかとは思いましたが、そのまさかでした

2度目の施設実習が終わると授業も一層厳しく内容が濃くなってきました。本格的な排泄や入浴、体位変換などの実践的な身体介護から、経管栄養や遺漏などの医療的ケアが入ってきました。もちろん実習の試験もあり、試験対策に追われる毎日で授業が終わってからも居残り練習をしました。とくに実技試験は緊張の連続でしたが、それでも皆で力を合わせて全員無事合格する事ができました。

そうして12月のはじめに無事に卒業を迎える事ができました。仲間の中にはすでに就職先が決まっている人もいましたが、私は正月を過ぎてから活動する事にしていました。学校に届いている求人も早くから目を通していましたが、強く希望しているタルケア系の求人がなく迷うと言うか躊躇していました。この時点で一番理想としてたのはやはり前職の訪問介護事業所つくづく辞めたくなかったと思っています。

そうしているうちに1月も終わり身体障害者の訪問介護の求人を見つけました。というよりも前々から知ってはいました。障害者福祉の講師をされた方が理事長をされている施設で、しかも施設実習に行った先の隣にある施設で実習中に様子を見ていました。しかし身体障害のケアではなく精神障害のケアのほうを希望していましたが、これも少しは勉強になるかなと思って応募する事にしました。

2月の後半から勤務がはじまり面接時の説明では研修期間は約1ヶ月1ヶ月を過ぎた後から夜勤も入るとの事でしたが、研修期間は実質2週間、1ヶ月もしないうちに夜勤が入ってきました。もうわからない事だらけでしたが、不明点やアドバイスをサ責に聞いても結局はケースバイケースでやってくれとった結論、他の職員も言っている事が皆違うし、さらに聞いてもいないのに他の職員の介護批判ばかり聞かされ、人の出入りも激しく毎月平均2~3名が辞めるといった何とも落ち着かない職場でした。

ちなみに某求人誌に求人を見かけなかった事は1度もありません。常に求人を出しているようです。一般募集では人が集まらないせいか派遣会社も利用し始めました。しかし1日で辞める派遣さんや職員でも辞める人が相次ぎ、2箇所ある他の事業所がから人を補充する事もありましいた。とにかくドタバタしていた事だけはわかって頂けると思います。私が原因と思うのはやはり職員を大切にしているとは思えない会社の体質だと思ってます。

身体介護の内容はある程度想像と覚悟はできていましたが、予想していなかたのは構音障害の方とのコミュニケーション、と言うか構音障害はまるで頭の中にありませんでした。とにかく利用者の話している事の1割くらいしか理解できず、更衣介助において希望する着替えを確認できるまで5分10分を要する事も珍しくなく、生活支援でも何を求めているのかまったく理解できない事、ひょっとして対応が間違っているのではという不安は日常茶飯事で、最終的に身体介護の仕事を辞めよと思ったのはこの件で利用者に心苦しくなった事が一番の理由で、会社としてフォローが全くなかった事も原因です。

福祉業界全般に言える事なのかもしれませんが、職員の定着率が悪い理由として私がとくに感じた事は、経営者や管理者のマネジメント意識が低く、能力も低い事、それを認識できていないからではないかと思っています。そもそも介護の仕事は難しい面が多い上に収入も多くなくむしろ他の業種よりも低いのに、少しでも働きやすい環境づくりを意識していないのですから職員が定着しないのも無理はないです。

介護の難しさや給与の低さはとりあえず仕方が無いと思いますが、その気になればすぐできる職場環境のマネジメンをなぜしないのかを考えると、一般企業の売り上げに相当する介護報酬は何をやっても増えない事が原因だと思います。職場環境の改善や待遇改善をやっても入ってくるお金は増えず、逆に持ち出しが増えて経営を圧迫する可能性があります。経営が厳しい事業所なら経費をかけてまでしようとは思わないはずです。

介護や福祉のプロは多くても、業務管理や人材管理に長けたマネジメントのプロが居ないのだと思います。私が勤めていた身体障害者の訪問介護事業所もサ責の事務処理遂行力、業務設計能力、情報リテラシーはビジネス系専門学校卒レベルにも達していなかったと思ってます。さらに会社じたいの評価基準として、ドタバタと大変そうに仕事している姿が評価されているんじゃないかと錯覚してしまうほどです。

最初のうちは介護業務に慣れて時間的余裕ができたら私の得意分野である事務処理の整理で奉仕しようかないう気持ちもありましたが、サ責の仕事に対する考えを聞かされるうちに、私の経験の中で「自ら気付けない人には暖簾に腕押し、やっただけ無駄になる」という苦い経験があり、まさにこのタイプの管理者と思われたので、他の職員(同じ問題点に気づいて期待していた数名)には申し訳なかったですが手を出さない事に決ました

また会社の規則として、ある程度年齢がいくと正社員にしない(準社員という扱いで正社員と業務内容は同じで一部手当カットとボーナス利率も極端に違う扱い)、無駄な作業や止むを得ない早出もあるのに残業代なし。無駄な残業の代表的なのは介護記録の記入、excelのブックに1ヶ月分の介護記録を入力するため、他の職員が入力中は終わるまで待たなければならない。止むを得ない早出の代表的なのは入浴介助の準備、サービス開始時間から入浴介助となるのですがその前に湯を溜めるのに時間がかかりサービス開始前に終わらせておく必要がある。まだまだ他にもありますが、いずれもサービス残業で1日平均30分、月10時間前後になっていると思います。まだまだおかしい(厳密に言えば労基違反)と思う事もあります。