徳島県海部町からコミュニティづくりを考える

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海部町の特徴のひとつに住宅が密集していることが挙げられます。初めて訪れた人のほとんどが驚くそうです。「建ぺい率」も何のその、町の老人の中には、このあたりを「地球上でもっとも人口密度の高い場所」と信じている人もいるそうです。

どのくらい密集しているかと言うと、隣の家の電話の声が聞き取れると言っても嘘ではないほど、両隣ほとんど声や物音が筒抜けと言った感じだそうです。はっきり言ってプライバシーなど存在しないようなものです。

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住宅密集地域で養われるスルー力

このような密集状態で、なぜ隣人同士のイザコザやトラブルが発生しないのかと言うと、物理的にプライバシーが保たれてない分、精神的にプライバシーをコントロールする能力が身に着いているのではないかと思います。つまり必要以上に他人のことは気にしない、スルー力が備わっているのではないかと思います。

生まれたときから気密性が高くプライバシーが保たれている住環境で育った人は、海部町の人たちのようなスルー力は身に着かないと思います。ちなみに精神科の閉鎖病棟は外部からの情報を遮断することによって精神的に不安や不穏に陥った人の落ち着きを取り戻す効果があるそうです。

現在の日本は、プライバシーが保てる住環境が当たり前になり、さらに少子化や核家族化が進み、お金を払えば利用できるサービスも増えて助け合いや協力が必要なくなった分、人付き合いが下手になっていると思います。

海部町の住人は、日常生活では相手の様子を知っていても気にしない反面、いつもと様子が違っていたり鬱っぽかったり異変を感じると、寄ってたかってお見舞いに行くなど手を差し伸べることは遠慮しません。

通常は人は人、自分は自分というドライな面がある一方で、必要な時の支援は惜しまないという気質を感じます。ちなみに隣接する町ではこのようなことは無いそうで、海部町住民独特の気質とのことです。これは海部町の歴史が大きく関係しています。

絆が強すぎてもダメ、緩いオープンな関係が理想です