5年間の起業ノウハウを3時間で学べる物語

シェアする

image

「成功の道のりには幾つもの地雷が埋められていたのだ」

神田昌典氏は成功法則を伝授してきたカリスマコンサルタントとして全国一万人を超える成功者からの相談を受けるうちに、企業の成長段階ごとに起こる問題点にパターンがある事に気付かれます。とくに経営学と家庭問題の因果関係は信じがたいもののビジネスの理論を超えた経験則は無視できない重要な事であるとし、成功の暗い側面という誰もが触れたくない難しいテーマを物語り形式で書かれています。

一番大切なのは人との繋がりであるとし、成功物語の裏で起こる問題とその具体的な解決法心理学的アプローチを用いて書かれています。ビジネスが成長することで生じる歪みがあなた自身ではなく家庭にまで及ぶ、あなたのもっとも大事なもの、妻や子供の命まで侵食していく危険性があるとしてます。

創業四年もするとマネジメント上の問題に直面する、この時期にいちばん重要なのは、機能するマネジメント・チームをつくること、営業の数字を上げることじゃないとしてます。ここが成功と失敗の分かれ目、私も幾つかの企業を渡り歩いてきて、今も成功している会社、失敗や倒産した会社、実に見事に当てはまっており、とくに私の人生において2社目は立ち上げから関わった会社で最後は倒産しましたが、見事なまでにこの本に書かれている最悪の道筋を辿っており、当時を思い出して思わず涙ぐんでしまいました。

システム化が失敗するパターンは、もとの仕事の進め方が、そもそも非合理的・非効率的でバカな状態のままシステム化し、バカがよりスピードアップして最強のバカを作り出すシステムとなる

私はシステム屋として直接企業とトータルで業務の効率化を提案するコンサルティング色が強い仕事も担当していたので、システム化する前に業務内容をサーベイして整理する事の重要性を痛感してます。この部分を見直してからシステム設計する事を「システム屋に何がわかる!」と受け入れて貰えなかった会社(システム)はほとんど失敗しています。土台を安定させないまま建物を大きくしても安定せず倒れるだけです。

内容的にビジネス書ではありませんが、「問題社員は会社の問題を炙り出してくれる功労者」「社員の退職~採用が多い会社はマネジメントできていない事が原因」「朝礼の社是の唱和は会社が望む型にはめて考えない人間を作り出す」など、興味深い部分もたくさんあります。会社を成長させる事と子供を育てる事はプロセスにおいて同じという点もたいへん面白いです。時々思い出しては読みたくなる1冊です。