ITの活用を見ればその業界がわかる(福祉業界)

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しばらく続けてきました【ビジネス護身術】はひと休み。最近WEBやITを通じて感じたことを書いてみます。

ITやインターネットの進歩は情報処理の効率化だけではなく、情報の共有化によって様々な分野で生産性の向上や利便性の向上に役立っています。例えば情報伝達だけみても、わずか半世紀前は手紙と電話やFAXが主流でしたが、今では携帯電話やメールが主流になっています。

コンピュータや通信網の発達によって大きく様変わりした仕事はたくさんあります。逆になくなった仕事もたくさんあります。私が仕事で関わったことのあるドラッグストア業界はたいへん競争が激しいためコスト意識の高さが印象的でした。徹底的にムダを削減して必要なところにはリソースの投入、新たな市場作りも積極的に行うのですが、その意思決定には膨大な情報の整理と活用が不可欠であり、パソコンとインターネットをフル活用されていました。

物流業界もパソコンとインターネットの活用によって凄まじいほどの効率化が行われています。情報処理だけではなくコンピュータと連動した産業機械によって効率良く業務が進められるようになっています。残念ながら機械のスピードや正確性に人間は勝てません。でも人間には人間にしかできないこともたくさんありますので、別な機会にお話ししたいと思ってます。

一方で、なぜこれほど身近になったパソコンやインターネットをもっと活用しないのだろうと思う分野があります。その一つが福祉業界、私は2つの事業所で約1年ほど関わりましたが、共通して感じたことは情報リテラシーの低さ、これは福祉業界が他の業界に比べて競争がないに等しいため、必要性や危機感を持ちにくい環境的なことが原因ではないかと思います。

さらに福祉業界(医療業界にも)に言えることは、情報処理能力とコスト意識が低い人が責任ある立場にいることです。これは学生時代から福祉の職場一筋で、生産性が求められる現場を知らない人が、資格という制度の下で影響力をもっていることもが負の要因になっていると思います。ちなみに私が勤めていた訪問介護事業所の管理者は一般企業の事務レベルにも達していませんでした。当然、管理職としてまともな業務設計などできるわけありません

生産性が求められる現場を知らない人ばかりで運営されている福祉施設はたくさんありそうです。福祉業界が抱えるの問題として、低賃金、定着率の低さ、介護職員不足などが言われていますが、制度の問題だけではなくそもそも業界内部から改善できる人材の不足があると思います。専門資格制度ばかり作るのではなく、異業種の人材を受け入れて評価する仕組みも必だと思います。現在の福祉分野における資格制度は実務経験年数が伴うため、異業者からの転職者は不利な状況になっています。

ヘルパーなど現場の業務従事者を増やすことも大切ですが、生産性の観点で業務改善とマネジメントができる人材はもっと必要だと思います。これからの福祉を魅力ある仕事に変えてゆくためにも、ITを有効活用して業務効率を高められる情報処理能力と生産性の高い人材を増やすべきです。

福祉業界の本当の人材不足は、IT化を進められる人材不足です